225 戦記

225先物の データと建玉、相場雑感。

4/11-15 SQ明週回顧、27000から動きづらい次週?

 

4/11-15 回顧と 4/14時点の展望

 

■ 記事


国内株式市場見通し:気の短い相場環境、一日ごとの利食いが肝要
4/16 14:52 配信


■米物価イベント無難通過も金利高懸念くすぶる


今週の日経平均は週間で107.39円高(+0.40%)と3週ぶりに反発。週足のローソク足は3週ぶりの陽線で、終値は13週移動平均線を回復した。

 

週初11日の日経平均は164.28円安。米10年債利回りが3年ぶりの高水準に達し、警戒感から売りが先行。アジア市況の大幅下落も投資家心理を悪化させた。一方で円安・ドル高が下支え要因となった。

12日は486.54円安と大幅続落。ハト派とされる米シカゴ連銀のエバンス総裁が5月の0.5ptの利上げを支持したことで、米10年債利回りが一段と上昇。東京時間に2.8%台にまで上昇し、警戒感が相場の下落圧力として働いた。

13日は508.51円高と大幅反発。米3月消費者物価指数(CPI)が40年ぶり最大の伸びを記録したものの、変動の激しい食品・エネルギーを除いたコア指数の伸びが予想を下回ったことで、インフレピークアウトを指摘する見方も増え、金利低下を追い風に買い戻しが入った。

14日は328.51円高と続伸。米3月生産者物価指数(PPI)は過去最大の伸びを見せ、市場予想も上回ったが、インフレのピークアウト期待は覆らず、金利の一段の低下を背景に買いが続いた。また、中国人民銀行中央銀行)が預金準備率を引き下げる可能性が高いと伝わるなか、アジア市況が堅調に推移していたことも投資家心理を支えた。

週末15日は78.81円安と騰勢一服。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁も5月の0.5ptの利上げを支持したことで米10年債利回りが再び2.8%台まで上昇。前の日の米株市場でナスダック総合指数が2%を超える大幅反落となっていたことが東京市場でのハイテク株の重しとなった。一方、指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983>が決算を受けて大幅に上昇したことや、1ドル=126円台まで進展した円安・ドル高が下支えし、日経平均終値で27000円を維持した。

 

日本電産の決算に注目


来週の日経平均は一進一退か。先行きについて投資家の見方が分かれるなか、中長期目線の投資家は様子見を決め込んでいるもよう。物色が一日ごとに入れ替わるなど方向感に欠ける状況が続いている。短期目線の投資家しか売買していないとみられるなか、日経平均は節目の27000円を挟んだもみ合いが続きそうだ。気の短い相場環境のなか、投資家は買い方と売り方に関係なく、一日ごとに機敏な利益確定が必要となろう。

 

注目材料としては、東京市場で21日に日本電産<6594>の決算が発表される。第3四半期(21年10-12月)業績は市場予想を下回り、その後の株価も軟調推移が継続。ただ、値上げ効果が第4四半期から発現してくる想定となっており、1-3月実績が注目される。また、半導体不足や供給網の混乱長期化などは懸念要素としてくすぶるものの、自動車の電動化(xEV)が進展するなか、来期見通しへの期待もそれなりに高いとみられる。会社計画や株価反応は関連株への影響も大きいだけに注目だ。ただ、安川電機<6506>の場合は、今期見通しが市場予想を大きく上回ったものの、部品調達難で前期実績が会社計画を下振れたこともあり、市場反応は厳しいものとなった。それだけに、ハードルは高いことに留意しておきたい。

海外では18日に発表予定の中国の3月鉱工業生産などの経済指標に注目。都市封鎖(ロックダウン)が続いている中国経済の悪化懸念が強まっており、こうした見方に拍車をかけるような結果になると、景気敏感株の比率が高い日本株には重しとなりそうだ。一方、指標が下振れても、景気浮揚策への期待が相場を下支えする可能性も想定される。

ほか、米国では3月住宅着工件数、ベージュブック(地区連銀経済報告)などに注目。30年固定の住宅ローン金利が2011年2月以来となる5%台まで上昇し、住宅ローンの申請件数は大きく減速してきている。住宅着工件数の下振れ幅が大きいと、関連株の下落圧力として働きそうだ。また、ベージュブックでの景気の先行きに対するコメント次第では、景気後退懸念が改めて強まる可能性があろう。

金利の動向にも目配りが欠かせない。インフレピークアウトの見方から低下していた米10年債利回りは14日、再び2.8%台まで大きく上昇してきた。きっかけとなったNY連銀総裁の発言は既知の内容だったにもかかわらず、これだけ大きな反応が表れるのは、未だに相場が不安定な状況にあることを示唆しており、先行きには注意が必要だろう。

 

■投資家人気高い半導体は厳しい局面継続

景気後退と金融引き締めの懸念が同時にくすぶるなか、景気敏感株とグロース(成長)株の特性を併せ持つ半導体関連株は引き続き厳しい展開が予想される。半導体受託製造最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が発表した決算は実績と見通し共に好内容だったが、株価は冴えない反応だった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は14日、今年に入ってからの最安値を記録した。先行性の高い半導体関連株の弱さが目立つなか、相場全体としても基調は弱いままと捉えておいた方がよさそうだ。

 

■中国3月小売売上高、米ベージュブックなど

来週は18日に中国1-3月期国内総生産GDP)、中国3月鉱工業生産、中国3月小売売上高、19日に国際通貨基金IMF)世界経済見通し発表、米3月住宅着工件数、20日に3月貿易収支、米3月中古住宅販売、ベージュブック、22日に3月全国消費者物価指数などが予定されている。

 

《FA》

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