ダウ
■ 記事 5/6金 am11:00
今年最大の下げ幅に…急速な金融引き締めへの警戒感が再燃
読売新聞 - 5 時間前
【ニューヨーク=小林泰明】5日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)の終値は前日比1063・09ドル安の3万2997・97ドルだった。下げ幅は2020年6月以来、約2年ぶりの大きさとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)が急速な金融引き締めを続けることへの警戒感が再燃し、売り注文が膨らんだ。
ダウ平均は4日に今年最大の上げ幅(932ドル高)を記録したばかりだったが、5日の下げ幅は一時、1300ドルを超えた。FRBの金融政策の評価を巡って、不安定な値動きになっている。
FRBは4日、0・5%の利上げと保有資産の規模縮小を決めた。パウエル議長が通常の3倍にあたる0・75%の大幅利上げに慎重な見方を示したことで、過度な金融引き締めへの懸念が和らぎ、4日のダウ平均は大幅に上昇した。
5日の大幅下落の要因になったのは、米長期金利が一時、18年11月以来となる3・1%台まで上昇したことだ。これに連動して、FRBがインフレを抑え込むために今後も速いペースで金融引き締めを続けることが改めて意識され、売りが広がった。市場では、急速な金融引き締めが米景気の後退を招きかねないとの懸念が根強い。
IT企業の銘柄が多いナスダック店頭市場の総合指数の終値は647・17ポイント安の1万2317・69だった。米市場関係者は「ウクライナ危機や供給網の混乱など、先行きの不透明感は大きく、当面は不安定な値動きが続く」との見方を示した。
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