225 戦記

225先物の データと建玉、相場雑感。

3/27(月) からの相場展望

SBI証券

 

インフレ・金融システム不安めぐり強弱感対立
今週の株式見通し


主要指標の推移    日経平均株価    27385.25(前週末比 +51.46)    TOPIX    1955.32(前週末比 -4.10)


今週は22日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で想定通り、0.25ポイントの利上げが決まった。また、折からの金融システム不安は、UBSによるクレディ・スイスの買収を受け小康状態に入った。こうした中、日経平均株価はおぼつかない足どりながらも水準を切り上げ、2万7,500円近傍の水準を回復した。ただ、火種はくすぶり、来週もインフレと銀行リスクという2大要素を軸に強弱感が対立する展開となりそうだ。
FRB米連邦準備制度理事会)の利上げペースについては、次回5月2、3日のFOMCでの追加の0.25ポイントを最後に打ち止め(到達点は上限5.25%)となる可能性が高まった。一方で、市場関係者が期待していた年内の利下げ転換の線は薄まった格好。根強いインフレが背景にある。


金融システムをめぐっては、連鎖的な破たん劇に発展する懸念が完全に払しょくされたわけではない。FRBの急激な利上げで生じた金融機関の米債の含み損は大きく、深刻な業績・財務の悪化に見舞われる銀行が相次いでもおかしくない。また、米政府は債務上限の壁にも直面するだけに、来年の大統領選を見据えた政治問題化を意識して、危機に対する柔軟な措置を講じにくくなる恐れもある。


インフレに加え、金融システム不安にも対応する必要を迫られたFRBのかじ取りは言うまでもなく難しい。このため、経済指標や金融機関の業況についてのニュースに、投資家は神経をとがらせざるを得ない。為替の明確な円安転換も望みにくい中で、日経平均はもみ合い局面に入った可能性がある。
来週は29日が3月末配当の権利付き最終売買日に当たるため、TOPIX東証株価指数先物への買いも相まってバリュー株の下支え要因になると考えられる。ただ、その後は権利落ちの影響や、月末の日経平均銘柄入れ替えに絡んだ資金ねん出売りが上値を抑えそうだ。日経平均の予想レンジは2万6,800~2万7,800円