安倍総理批判についての記事である
非常事態宣言:State of Emergency
緊急事態宣言:Emergency declaration
非常も緊急も エマージェンシーらしい
state と declaration の法的意味の違いは知らないが
山本権兵衛がやったような
戒厳令・的な前例を作りたくないという
政府の方針は
「緊急」の一言で理解していたが
総理への田原氏のインタビューで端的に語られている
本邦の法体系は
憲法停止状態を
つまり
非常事態を想定していない
とは、よく読む話で
個人的な印象としては
国軍を外国に利用されたくないのだと思っている。
軍法も典憲体制も否定しているのが
ブレーキのついてない車のような
現行憲法である
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AERAdot.
田原総一朗「氾濫する“安倍叩き”は正論もコロナ禍の今は無神経か」
2020/04/29 07:00
ジャーナリストの田原総一朗氏はこの時期のメディアの「安倍首相叩き」に疑問を感じるという。
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4月10日に安倍首相に会い、緊急事態宣言が遅れた点について問うた、と先週書いた。実はもう一つ、重要なことを聞きただしていた。
安倍首相は新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、接触機会を8割減らすように要請しているが、多くのマスメディアはとても実現は難しいと報じている。どのメディアもはっきりとは言わないが、その理由は、緊急事態宣言の内容が欧州各国、米国、そして韓国とも異なっているからだ。他国はいずれも、緊急事態下での違法行為、つまり不要不急の外出や、休業に応じないなどした場合は、罰則規定があって罰金を取られたり、逮捕されたりする。ところが日本の場合は、あくまで要請であって、それに応じなくても罰則はない。つまり、強制力がないわけだ。だから緊急事態宣言を出しても、悪く言えば生ぬるくて、安倍首相は指導力がないということになりかねない。
そこで安倍首相に、なぜ日本は罰則規定を設けないのか、と問うた。
すると、安倍首相は困ったような表情で、「罰則規定を設けるべきだという意見が、自民党議員の中にもあるのだが、戦後、日本は戦前の軍部による度の過ぎた強制力への反省から、人権の尊重が最重要でしてね。罰則規定を設けるのは難しい……。田原さんはどう思いますか」と逆に問われた。
私はしばらくちゅうちょしたが、戦争を知っている世代として政府が強制力を持つのは危険だと捉えているので、罰則規定には反対だと答えた。そのかわり、休業要請、あるいは外出を慎むことで客が来なくなって、経営が悪化する飲食店などへの補償をきちんとやるべきだと強く主張した。安倍首相は、そのことは十分考えたい、と答えた。
ところで、ここへきて、新聞や雑誌などには安倍首相叩きが氾濫している。それもすさまじい叩き方だ。
「安倍政権の矛盾、『7年間にも及ぶ国と社会に対するテロ』は、この危機を通じてますます明らかになった」
「安倍首相は国会質疑でも、記者会見でも、問いに誠実に回答するということをこれまでしないで来ました。平気で嘘をつき、話をごまかし、平気で食言してきた。一言をこれほど軽んじた政治家を私はこれまで見たことがありません。国難的な状況では決して舵取りを委ねてはならない政治家に私たちは舵取りを委ねてしまった」
また、別の月刊誌では「アホ丸出し『安倍VS小池』」というタイトルで、両氏をコテンパンに叩いている。
私は、これらの安倍首相叩きはいずれも当たっていると捉えている。森友・加計疑惑から、桜を見る会など、いくつもの大問題がある。
だが、はっきり言って、現在の日本の読者たちはこうした安倍首相叩きにあまり関心を示さない、というよりも示す余裕がないのではないか。
4月23日現在、新型コロナの国内の感染者は1万2千人、死者は300人を超え、日に日に確実に拡大し続けている。政府の緊急事態宣言は5月6日までだが、新型コロナの感染拡大が収まるはずはない。国民は、というより世界中の人たちが恐怖の中で、どうすれば身を守れるのか、と全身全霊で闘っている。そうした人々にとって、もちろん私も含めてだが、今現在の安倍首相叩きの氾濫は、いささか無神経に思えるのではないだろうか。
※週刊朝日 2020年5月8-15日号
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